【オンコロジー市場】2024年世界売上ランキングTOP5!

【オンコロジー市場】2024年世界売上ランキングTOP5!

こんにちは。ケースケです。

オンコロジー領域って、新しい薬が出てくると、今までの治療法がガラッと変化しますよね。

「今うちが扱っている製品って、市場で残っていくのかな…?」

なんて思って調べてみることもあるはず。

とはいえ、

・これからの新薬がどれくらい成長するか、

・適応拡大によって市場がどれくらい大きくなるか

なかなかここまで調べるのは難しいと思います。

そこでこの記事では、5年先の抗がん剤売上予想ランキングを紹介していきます。

自分の担当領域とは違っても、会社の勢いなんかも理解できるはず。

ここで紹介している薬剤と類似した機序、もしくは上回る効果が示された薬剤なんかは、今後大注目ってことです。

自分が注目していない会社も含まれているかもしれませんよ!

 

2024年の抗がん剤売り上げ予測はこちら!

※1 1ドル=110.76円で計算、2018年8月現在のレート

※2 適応疾患は2018年8月現在の日本添付文書より掲載

出典:EvaluatePharma® World Preview 2018, Outlook to 2024

 

No.1 キイトルーダ®(ペムブロリズマブ)

売上予測:12.7 billion $ 日本円でおよそ1兆4066億円 

販売会社:MSD株式会社

適応疾患

根治切除不能な悪性黒色腫

PD-L1 陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌

再発又は難治性の古典的ホジキンリンパ腫

がん化学療法後に増悪した根治切除不能な尿路上皮癌

 

 

No.2 レブラミド® (レナリドミド水和物)

売上予測:11.9 billion$  日本円でおよそ1兆3180億円

販売会社:セルジーン株式会社

適応疾患

多発性骨髄腫

5 番染色体長腕部欠失を伴う骨髄異形成症候群

再発又は難治性の成人T細胞白血病リンパ腫

 

 

No.3 オプジーボ®(ニボルマブ)

売上予測:11.3 billion$ 日本円でおよそ1兆2515億円

販売会社:小野薬品工業株式会社、ブリストル・マイヤーズスクイブ株式会社

適応疾患

悪性黒色腫

切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌

根治切除不能又は転移性の腎細胞癌

再発又は難治性の古典的ホジキンリンパ腫

再発又は遠隔転移を有する頭頸部癌

がん化学療法後に増悪した治癒切除不能な進行・再発の胃癌

がん化学療法後に増悪した切除不能な進行・再発の悪性胸膜中皮腫

 

 

No.4 イムブルビカ®(イブルチニブ)

売上予測:9.6 billion $ 日本円でおよそ1兆632億円

販売会社:ヤンセンファーマ株式会社

適応疾患

慢性リンパ性白血病(小リンパ球性リンパ腫を含む)

再発又は難治性のマントル細胞リンパ腫

 

 

No.5 イブランス®(パルボシクリブ)

売上予測:8.3 billion$ 日本円でおよそ9525億円

販売会社:ファイザー株式会社

適応疾患

手術不能又は再発乳癌


免疫チェックポイント阻害剤が2品目ランクインしました。

現在のトレンドを考えても、2024年までのICI市場は増加していくことが予想されています。

ICIの市場は肺がんが半数を占めていると言われているので、

初回治療に用いることができるキイトルーダ®は有利なのでしょう。

 

2位にランクインしたレブラミドは、多発性骨髄腫の治療薬で、

サリドマイドの誘導体です。

少し古いMRテキストで勉強した方は、薬害の歴史のページでしか見ていないかもしれませんね。

多発性骨髄腫の治療に効果があることがわかり、

藤本製薬株式会社が販売しています。

レブラミド®はセルジーン社の売り上げを牽引するブロックバスターです。

 

4位のイムブルビカ®は世界初のブルトン型チロシンキナーゼ阻害剤です。

日本ではヤンセンが販売していますが、

世界的にはアッヴィ社が販売しているようですね。

(2015年、開発元のファーマサイクリックス社を買収)

今後の適応拡大も予定しているようですし、

同機序の薬剤の開発も進んでいます。

 

5位のイブランス®も、世界初のCDK4/6阻害剤として発売しました。

ファイザー社の資料を見ると、

乳がんのアジュバント、HER2陽性などがPhase3で、

各種固形がんに対する検証がPhase1の状況です。

同機序ではリボシクリブ(ノバルティス)、アベマシクリブ(イーライリリー)が開発中。

 

これまでの資料を見ると、

・当然ながらファーストインクラスの薬剤が有利。

・2番手3番手は、明確な差別化と臨床試験による有効性を明示する必要がある(キイトルーダ®の例)

・新規作用機序を有する薬剤を開発中のメーカーは大きく化けるかも?(ベンチャーからのライセンスイン含む)

・現在の日本の薬価制度において、市場が伸びることが予想されているのは抗がん剤領域のみ

(とある転職エージェントさんからの情報です。富士経済などが資料発表しています)

 

ちょっと短いですがここまで。

どこかで新規機序の抗がん剤の開発状況なんかもまとめてみます。

ケースケでした!