【オンコロジーMR】未経験応募可の求人に飛びつくべきか?

【オンコロジーMR】未経験応募可の求人に飛びつくべきか?

未経験からのオンコロジーMRへの挑戦について。

ここ最近の転職マーケットに、

「未経験でも応募可能」なオンコロジーMRの募集案件を見つけました。

キャリアチェンジしたいプライマリーMRの方向けに書いていきます。

漠然とした「プライマリーケア領域に対する不安感」が業界内にありますよね。

そこから脱出する一つの解決策が、専門性の領域に飛び込むことです。

今大きく求人が出ているのは、やはりオンコロジーですね。

僕もオンコロジーやっていますが、両方経験があるからこそ、

悩んでいる人の助けに少しでもなればいいな、と思っています。

「未経験だけど応募してもいいのかな…」と迷っている方の背中を押す記事になれば嬉しいですね。

※求人情報はこれらのエージェント通してもらうことができます

プライマリーMRとオンコロジーMRの違いとは?

MRとしての業務は何も変わらない

よく聞かれることですが、僕自身は大きく変わらないと思っています。

コンプライアンスが厳しくなった現在、オンコロジーだけができることなんて限られています。

医師に会って、自社品のメリットを伝えて、処方してもらう、この点は全く同じです。

「オンコロジーMRの人は難しい話してるし、医師からの質問もたくさんあってすごいですよね!」

なんて言われることありますが、僕からすると、

高血圧や糖尿病の数値とか略字とか、最近のトレンドになっている研究とかわからないので、

そちらの方が「よっぽど難しい」と感じます。

何が言いたいか?勉強していない分野の話はただ難しく聞こえるというだけです。

知識なんて勉強すればいくらでも追いつける

いまさらがんの勉強してもわからないよ…という方へ。

大丈夫です。ぼくの周りでも40過ぎてから挑戦している人がたくさんいます。

もし転職した場合、必ず研修期間はあると思いますので、

研修資料、書籍、文献、読み漁れば問題ありません。

 

ここ最近で新薬の上市に携わりましたか?

新薬上市のタイミングで、一斉に研修して勉強しますよね。

経験がある人は、「今までできている」人なので、全く心配ありません。

むしろ僕たちも、例えば扱っている抗がん剤の適応が広がり、違うがんへ使えるようになった場合、

同じように研修して、本読んで、文献読んで勉強するのです。

オンコロジーだけ特別な勉強法なんてありません。

携わったことがないがん種は全員等しく「未経験」です。

(略語などは共通する部分もありますが、100個も200個も覚えるわけでは無いので大丈夫!)

「なんでもいい」から「これしかダメ」、という選択が出てくる

とはいっても、大多数の患者の取り合いをしているプライマリーケアと、

例数は多くないがんに対しての治療提案は少し異なってきます。

「高血圧!」→ではこの薬にしよう…といったところから、

「肺がん!」→組織は?PSは?遺伝子変異は?ICI使える?腎機能は?肝機能は?年齢は?…etc

ざっとですが、医師はコレだけの情報を考えて使用する抗がん剤を決めていきます。

僕らの仕事はここを聞き出して、自社品がいいのか悪いのか、を伝えるのが仕事です。

実は詳しく聞くと自社品がダメ、競合品しか適応じゃないケースなんて多々あり、

そんな時は正しく競合品を進めて治療してもらっています。

※高血圧、の方も様々な背景情報をもとに治療決定がされるかと思いますが、

便宜上簡略化させていただきました。

こういった点には注意しよう

個人的な意見も含みますが、抗がん剤を扱うのは「死の商人」なんです。

この言葉は、僕がオンコロジーを始めて間もなく医師から言われた言葉です。

治癒を狙える抗がん剤というのは殆どありません。

残念なことに、抗がん剤適応となるような末期がんと診断を下された方は、

いかに予後を良いものとするか?という点で治療が開始されます。

医師も希望に満ちた状態で処方、治療を開始しているわけばかりではないので、

こちらの対応、表現に注意しなければいけない点も多々あります。

ある時僕が地方のがんセンターを担当していた時ですが、他社のMRが、

「先生~今月すごく苦しいので、後2,3人導入してもらえませんか?」と言ったんですね。

どうなったか?速攻で担当者交代させられていました。

月間億超えの使用実績がある薬剤を販売しているメーカーだったので、

製品そのものが飛ぶことはありませんでしたが、代替品があれば確実に飛んでいたでしょうね。

「あと何人くらい…」なんて僕もプライマリーの時はやっていた過去がありますが、

特にこの領域では慎重になった方が良いでしょう。

 

挑戦するにあたってのPRポイントを探してみよう

大学病院の担当経験は診療科までPRする。

未経験の場合、「基幹病院担当経験、大学病院だと尚可」とかありますよね。

こうある場合は、現在担当している大学での活動が一番のPRポイントになります。

職務経歴書には、管轄している診療科は記載しておいて、

受ける企業で具体的な対策をした診療科を変えるといったこともポイントです。

 

例えばプライマリー品目で「血液内科」を担当しているといった経験がある場合。

そもそも血液内科担当の経験は市場価値が高いと思います。

今後ヘマトロジーに参入する予定の企業は、当然こういった経験がある人に注目しますので、

面接を受ける企業の開発パイプラインに血液系の抗がん剤があれば、

この点を存分にPRすればよいと思います。

「県内の血液内科の先生を集めて研究会を立ち上げた」

「血液内科のKOLを担当して、講演会演者として講演いただいた」

こんな経験ある人は、もうそれだけでかなり有利です。

※ヘマトロジー(血液学):よく血液疾患の抗がん剤担当者を「ヘマトロジー」なんて呼んだりします

リンパ腫、白血病、多発性骨髄腫など。

プライマリーの経験が生きる部分も探してみよう

卸活動、調剤薬局への活動、薬剤部への介入なんかはプライマリーMRも得意とするところですよね。

経口の抗がん剤なんかは、調剤薬局で受け取ることがほとんどなので、

「どの病院のどの医師が競合品の抗がん剤を処方していて、現在どんな副作用が出ているか」

ぐらいまで聞けることもあります。

そこまで情報があれば、提案すべき情報もわかりやすいですよね。

泥臭く回って情報を集めることも、オンコロジーMRにも必要な考え方です。

新薬上市経験はPRできる

前述の通り、新薬上市時は全員一斉に研修をし、市場の情報収集、採用工作と、

プライマリー製品もオンコロジー製品も変わりません。

むしろ「使うべき症例が特異的」であることが多い抗がん剤は、

病院の方から採用申請が勝手に上がることもあります。

プライマリーの方からしたら信じられないですよね?

新薬上市に伴い、新規訪問の診療科でこんな活動をしてグルーピングを行い処方を出した

なんて活動は、当然抗がん剤でも参考になる活動です。

この経験は必ず生きるので、これもPRできる大きなポイントとなります。

転職するのは不安だ!という方へ

社内公募を活用してみよう

いきなり会社が変わるのはちょっと…という方。

もし社内にオンコロジーの部署があれば、社内異動で道が無いかを確認してみましょう。

今後新薬の開発はオンコロジー品目がほとんどです。

会社としても新たに雇うよりは、社内異動で再配置したいと考えるのではないでしょうか?

チャンスがあれば積極的にチャレンジすべきです。

企業によっては開発品のほとんどがオンコロジーです。

ここ最近だと第一三共は、オンコロジーへの投資を加速させている開発状況でした。

オンコロジーパイプライン】第一三共を徹底分析してみる

文献くらいはひけるようになっておこう

勉強は嫌いだ!という人もいるかと。でもですね…新しいことにチャレンジするときは

勉強しないといけないんですね。それがいやならずっとプライマリーMRのままかもしれません。

せめてPubmedで文献を引けるようにはなっておきましょう。

担当製品領域の著名なJournalが何か、インパクトファクター、

現在その分野での研究のトレンドぐらいは把握しておきましょう。

ある時いきなりチャンスが出て来たとしても、普段の活動が伴わない人は面接でもボロが出ますからね。

「文献引いたことありません」って言われた面接官からはお祈りを食らうと思います…

 

まとめ

現在オンコロジーMRを検討している人へ

・まずは情報収集をして未経験でも応募できる企業を探してみましょう。

・転職エージェントを活用して、履歴書、職務経歴書を見直ししてみましょう

・社内の異動が可能かどうかも併せて探ってみましょう。

上記に加えて、「今すぐではないがいずれは…」と考える方は、

自分が考える「オンコロジーMR」っぽい活動を普段してみましょう。

もし異動した場合、その「ぽい」活動と実際のオンコロジーの活動は、

そう大きなギャップは無いはずです。やっていることは似ているのですから。

行動しなければ何も変わりません!まずは積極的に情報収集から始めましょう!

 

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