【学生向け】製薬会社内定者へ考えて欲しいこと

【学生向け】製薬会社内定者へ考えて欲しいこと

時期的に学生さん向けの記事を。

就活している人を多く見かけるようになりましたね。

僕は製薬会社でしか働いていないので、すごい狭い話になりますが、

内定から入社までについてちょっと書いて見ました。

内定後から入社まで

僕らの時代とはスケジュールそのものが大きく異なると思います。

例えば僕の就活時、最初の会社の内定(製薬)は2月中に出ました。

もしその会社に決めたら、およそ丸一年以上時間ができるわけです。

最後の?自由に使える貴重な時間なので、

月並みですが遊んで過ごすもよし、

卒論に打ち込んで実験、研究をする人もいるでしょう。

薬学部は国試に向けて追い込みの一年で、就職先のことなんて忘れるでしょう。

「入社前にやっておいたほうがいいことは?」と聞かれたら、

「好きなことやって過ごせばいい」と思いますが、

一つだけ明らかに入社後楽になるスキルの一つに、PCスキルがあります。

PCやっておこう。簡単なエクセルとブラインドタッチ。

実例の話を一つ。

ここ数年で入社した新人さんが、個人PCを持っていないので、

ほとんど触れる機会がなかったそうです。

ブラインドタッチができないため、メール打つのも一苦労です。

エクセルは触ったことほぼ無かったので、

提出書類の記入からちょっとしたデータの分析なんてできるわけもなく、

「医薬品」勉強の他に「PC基礎スキル」の勉強も余儀なくされました。

めちゃくちゃ苦労してましたね。

皆さんは入社後、一人一台ノートPCかそれに準ずるものを支給されます。

提出書類とか、メールとか、ほぼ毎日PCを操作します。

全く触ったことがない人はいないと思いますが、

個人PCが無い人も、大学等のPCに触れておくと良いと思います。

ブラインドタッチのゲームみたいなやつもありますよね。それで遊べば十分です。

とにかくひたすらにキーを叩く作業増えると思います。

メールなんかもちょっとPC開かないと20,30件たまっていたりとか。

先生とアポイントを取るときもメールでやり取りするので、

キー入力をいかに早く正確に行うか、はかなり大事なスキルなのです。

 

先ほどの苦労していた新人さんに聞くと、スマホがあるからPCなくても困らないんだそうです。

確かにその通りで、僕も仕事以外でPCに触れるときって、

このブログを書くときかオンライン英会話のときぐらいなんですよね。

英会話はスマホでもできますし、便利な世の中だなと思うのですが、

ほとんどの会社はPCを使って仕事をしますので、触れておくに越したことはないでしょう。

 

製薬会社内定者にありがちな「内定者懇親会」

イベント企画好きな人が、製薬会社のMR職内定者に告知して、

入社前に飲み会開催したり、規模大きいものだとイベントスペース貸し切って、

立食パーティ会場みたいなところで集まったりする会が催されます。

僕も何度か参加したことがありますが、

無理に参加する必要は特になくて、こういった集まりが好きな人は行ったらいいです。

一応行くといいこと悪いことどんなことがあったかなと振り返ってみると、

 

メリットは同期のつながりが入社前から持てること。

全国転勤の会社がほとんどです。地元でもない土地で、

原則一人で営業活動を始めるのは心細いでしょう。

会ったことがある人なんかがいると少し心強いものです。

 

デメリットは間違った情報がかなり飛び交っているということ。

他人の内定先と比較して、

「A社は福利厚生が悪いよ。うちは住宅手当いくらまで出すらしい」とか、

「B社は将来性ないよね。うちが開発中の薬剤はブロックバスター候補で〜」とか、

謎のマウント取ってくるやつに会うことですかね。

そもそも語っている人もまだ働いていません。自分の働く先のことは不安に思わないで大丈夫。

 

ちょっと話ずれますけど、

入社前から今後の開発状況等確認できて、素人ながらに議論できたりするのって、

他のメーカー、業種ではあまりないですからね。

「弊社はこんな製品開発してます!」とかって、

通常隠しておきたいものだから、公開しませんしね。

そうなると学生のうちから、各社のパイプラインとか調べて、

将来性について議論したりするんですよね。

これ自体はすごくいいことで、今後自分が働く会社、業界の将来性を学ぶのは良いことです。

ただ根拠もなく、まだ働いていないのに、

かじった知識で他内定者にマウントを取りに行くのは辞めましょう。カッコ悪いです。

何よりも開発品として公開している薬剤は出ない可能性もあります。

入社後プロジェクトの中止を知ったなんてこともよくあることです。

少なからず懇親会の場などではこういった人も一部?存在していますのでご注意を…

 

【2020/5/26追記】複数内定がある人へ

まずは内定おめでとうございます。

TwitterのDM等で、内定が2社ありアドバイスください!といったメッセージをいただくこともあります。

これにはできる限り役に立てるよう返答していますが、一方で返答に困る物もあります。

もしできるとしても、お答えできるのは一般論になると思います。

例えばパイプライン分析。どんな領域に注力しているか、

その領域は今後市場が伸びるのか?競合は?等は相談に乗れると思います。

 

一方で全くお役に立てないのが、「会社の雰囲気どうですか?」系です。

これはもう中にいる人しかわかりません。中にいてもわからないこともあります。

・支店、営業所、直属の上司が変われば「雰囲気」は大きく変わります。

・本社の人事のような人柄が大量コピーされているなんてことは絶対ありません。

(人事の人柄がいいからここの会社はいい人が多い!なんてことはあり得ないのです)

・中の人に直接聞いても、上記の通り異動になれば環境は大きく変わります。

私見を言わせて貰えば、会社を選ぶ際「雰囲気」のような曖昧な指標は優先順位を下げて、

客観的に比較しやすい指標で検証した方がいいと思います。

検討している会社の社員と知り合うことができれば、

キャリアパス(例えば、MRからマーケに行った人がどれぐらいいるか?等)についても聞けますね。

就職偏差値の闇

ネットで製薬会社について情報を集めているとき、「就職偏差値」とか見たことないですか?

誰が作ったかはわからないけど、なんか毎年更新されてたりするんですよね。

こんなやつです↓

まず結論から言うと全く正しくないランキングだということを断言します

ここが間違っているという細かい指摘はしませんが、

大前提として就職先に求めるものは一人一人で違うので、

これらの情報を参考にする必要はありません。というかしないでください。

※あえてリンク先は貼りません。

激務ってなんだよ?

このランキング中でも多用されている「激務」と言う部分についてだけ触れると、

人によって激務の定義、感じ方は違いますよね。

ましてや一人が数十社渡り歩いて作ったランキングでもなんでもなく、

飲み会の場で出るようなくだらない噂話を面白おかしくランキングにしたもの、ぐらいです。

まず弊社。はっきりいって書いてあること間違っています。そんなもんです。

まぁ面白おかしく見る分にはいいですが、

とにかく情報を集めたい就活中の学生からすると参考にしてしまいがち。

こんなランキングを参考にして会社を決めて欲しくないので、

もし悩まれている方がいればコメントなりTwitterで連絡ください…

他人と比べず自分のこれからに集中しよう

製薬会社で働く人以外にも共通するのですが、内定受諾後入社までの間に、

「自分の選択が間違っていなかったのか?」と悩むこともあるかもしれません。

不安になると、他人の就職予定先をバカにして安心したがるヤツが出てきたりします。

とにかく不安なんですよね。

「お前よりはいいところで働くんだぞ」って思いたいんです。

「きっと不安なんだなぁ」って思って優しくしてあげてください。

 

もちろん自分がそうならないように気をつけましょう。

どうせ今から変えることができないのなら、入った後一生懸命働いて、

やりたい部署へ異動するとか、転職するとか考えたらいいんです。

不安だからって周りに絡んで、

「本当に辛い時に連絡が取れる友人」を減らさないようにしましょう。

製薬業界の今はどうなっているか

まず覚悟していただきたいのは、ますます厳しい状況が続くことが予想されること。

国は社会保障費の削減に、医療費、薬価などをターゲットとしています。

市場が縮小していく(国としては縮小させたい)現状からすると、

大型買収などのさらなる業界再編、MRの削減、日本からの撤退(外資系)、

何が起きても不思議ではありません。

とはいえ医薬品は暮らしに不可欠な物なので、

完全になくなるわけではありません。

・画期的な新薬を開発できるか

・生産性が良いか(売上規模に対して適切な社員数か)

こういった会社は生き残れると思います。

あとは個々自己研鑽を積んで、どんな業界でも活躍できる人材になることでしょうか。

英語の勉強も早いうちからしておくべきですよ…(自分への戒め含む)

 

まとめ

・もし時間があるならPCに触っておこう。入社後楽になります

・就職先で他人をバカにする権利は誰にもありません。カッコ悪いです。

・製薬会社ランキングを信じてはいけない

・業界は曇り空、入社後は自己研鑽を忘れずに!

どんな会社でもがむしゃらにやった奴はやっぱり認められるものです。

業界の古い体質を変えてやる!ぐらいの勢いで頑張って欲しいです。

「老害」にならないように、我々先輩社員も頑張ります…

ケースケでした。

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