【書評】メールは短文で「読ませる」ことを意識する

実は今更ながらメールの書き方なんてわからない…という人はいませんか?
毎日使っているツールだからこそ、知っていると知らないでは差が生まれてきます。
今回はメール関係のお悩みについての参考書籍を紹介します。
きっかけは、たまたまチームで話しているときに、
「そういえばメールの書き方とかって研修で習わなかったな」という気づきからです。
会社によっては行うのでしょうが、多くの場合自己学習に委ねられているのではないでしょうか?
特に教わることもなく時だけが経過して、ベテランと呼ばれる年代で注意されるのは恥ずかしいですよね。
これを気に一度振り返ってみましょう。
メール関係のお悩みに一冊手元に置いておきたい本
本日の記事はこの本を元にして、実例交えて書いています。
メールは新人からベテランまで、ほぼ全ての人が使うツールだからこそ、
「知っているかどうか」で受け手側の印象が変わります。
本書の構成としては、
第一部:気のきいたメール仕事 15のポイント
基本中の基本、でも気をつけなければいけないこと、が書かれています。
件名をどう工夫するか、先生からのメールはこちらが終わりにして良いのか、みなさんはわかりますか?
第二部:この場面ではこう書く!気のきいた短いメール術
いわゆるメールの表現が詰まっています。
表現に悩んだ人、社内外問わずこれからメールを使い始める新人さんなど、参考になると思います。
「返事の催促をしたい」なんて時、どんな表現が良いでしょう?
第三部:これだけはおさえたい!気のきいた敬語マナー
敬語って難しいですよね。正直僕も苦手です。
あまりにもへり下りすぎて慇懃無礼になってしまうことも。
「お」をつける(お勤め先)、「ご」をつける(ご報告)、みなさんは悩んだ経験ないですか?
アポイントメールは「用件」と「依頼日時」があればいい
せっかくメールを送るので、いろいろ書きたいという気持ちもわかりますが、
そのいろいろはアポイント時に話せば良いことです。
とにかく返信をもらわないといけません。
まず大前提ですが、題名にはアポイントを依頼することをきちんと書きましょう。
ありがちな「〇〇製薬のケースケです」だけでは開いていただけない可能性もありますね。
なぜなら時はデジタル営業全盛期。数十社から同じ様なメールが来ているので、
「単なる宣伝か…」と思われた時点でゴミ箱行きです。
個人的おすすめのアポメール構成は、
- 先生の名前(漢字は絶対に間違えない)
- 簡単な挨拶。最近の交流などあればここで触れる。(長くても2行)
- 用件+面会したいということを伝える(1行)
- 日程打診とおおよその面会時間(必ず打診日は複数で!)
- 面会内容の詳細(箇条書きが見やすい)
- 文末の挨拶(医師個別の内容があると受け手側は嬉しい。1,2行程度)
僕は数年来この書き方です。
これだと4番まで目を通してくれれば、返信はいただける可能性が高いということです。
5番については、必要であれば先生が確認するでしょう。
メール実例
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【アポイント依頼】Web講演会演者のご相談 〇〇製薬 ケースケ
東京セントラル病院
内科 田中一郎 先生
先日はWeb講演会をご視聴いただきありがとうございました。
座長の佐藤先生より、次回は田中先生にご講演を依頼したいとのことです。
つきましては次回の演者について田中先生にご相談したく、ご面会のお時間をいただけますでしょうか。
【アポイント依頼日】
8月18日(火) 終日
8月19日(水)9:00-13:00
8月24日(月)13:00以降
ご面会のお時間を20分ほどいただけると幸いです。
【ご面会内容】
・日程のご相談:10月5日-9日の間で予定しております。ご都合お伺いできますでしょうか。
・講演内容:「肺がんに対する化学療法」がテーマの予定ですが、詳細を面会時ご相談いたします。
・前回ご視聴された人数と、当日実施したアンケートの結果の共有。
以前ご紹介いただいた日本酒を取り寄せてみました。とても美味しかったです。
アポイントの件、ご都合よろしければご検討ください。
〇〇製薬 ケースケ(大体ここは署名が入りますね)
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まぁ一例ですが、名前〜日程ぐらいまででスクロールしないで見えるということ(この時点で返信できる)
最後に毎回個別の内容が入ると、少なくともその会社、担当者のメールは下までスクロールしてもらえます。
これをコツコツ積み上げて、メールの開封率を上げることにもつながるのではないでしょうか?
メール本文を「デコレーション」しない
大事な部分を赤字とかにして送ったりしていませんか?
実はそれ、先生の閲覧環境によっては何にも見えていない可能性があります。
よくみなさんが使っているメールソフトの初期設定は、大体がHTML形式かと思います。
社内などでは活用いただいて良いと思います。なぜなら「全員同じ設定」だからです。
ただ外部へ送付する際は注意が必要です。
セキュリティや古いソフトなどを使用していると、HTML形式は受信できないことがあります。
そこで重要なのが「テキスト形式」でメールを送ることです。
特に大事なアポイントの依頼時なんかは、確実性を持たせるためテキスト形式が良いでしょう。
(文字化けで見えない、受信できないなどの不具合が減る)
このテキスト形式を選択するとお気づきかもしれませんが、例えば会社ロゴなどは消えます。
つまり純粋にテキストのみを送付する形式なのです。
outlookの上の方の「書式設定」というところで選べます。確認してみましょう。
文字化けを防ぐために機種依存文字を使わない
機種依存文字は文字化けの元です。
例えばやりがちなのが、①(マルイチ)という文字。
もしかしたらこれも文字化けして見ている人もいるかもしれませんね。
こうした文字には注意が必要です。特にWindows→Macへ送付するときなどは気をつけないといけません。
特に最近はiPhone等所持する先生が増えてきました。
少しでも文字化けを防ぐために、「機種依存文字」の使用には敏感になりましょう。
補足:近年はUTF-8の普及により、メールソフト同士の互換性が進み気にしなくて良くなってはきている様です。
ただ「UTF…?なにそれ?」の人は、使わない方が無難ってことです。
外部リンク:機種依存文字とは?機種依存文字一覧と避ける方法について
まとめ
・メールで重要なのは、読んでもらえるか?返信をしてもらえるか?情報量はコンパクトに。
・毎日10〜20社のアポを捌く医師もいる。スクロールの労力すら取らせない意識。
・意外と知らないメールの基本を知っていると、他者と差をつけられるかも?
今までも、これからもメールによるコミュニケーションは重要です。
1メール1メッセージの原則を意識して、効果的に活用していきましょう。
関連の書籍は一冊手元に置いておくと便利です。
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