【悪き習慣】詰めさえ無ければもっと前向きに働けるという話

【悪き習慣】詰めさえ無ければもっと前向きに働けるという話

MRを疲弊させている原因の一つに、

いわゆる「詰め」があると思います。

この誰も?得しない悪き習慣によって、会社に行くのも嫌になってしまう人もいるのではないでしょうか。

今日はその「詰め」について書いてみます。

 

そもそも詰めってなんなのか

実処方以上の過剰在庫を、病院、薬局に買ってもらうことです。

見かけ上薬価換算の売上高は上がりますし、在庫を減らした卸に納品できるため、

会社としても売上を上げることができます。

ただ当然ながら、購入者側は大量の在庫を抱えます。

医薬品は高額なものも多く、加えて処方箋応需率の高いクリニックの先生が処方傾向を変えると、

大量購入した医薬品は大量の不良在庫となるのです。

詰め込んだ医薬品は当然ながらしばらく回転(再度購入すること)しません。

人によっては半年実績ゼロ、なんて事も起きうるのです。

 

詰めさえ無ければ…

通常であれば必要のないものを買ってもらうわけです。そりゃ医療機関側もあまり良い気分はしないでしょう。

そのお願いに回る、断られ、その報告を上司にする。

すると上司から叱責され、どこかで買ってもらわないと…!と延々とループする「詰め」の習慣。

この詰めの活動がQOLを思いっきり下げているのではないでしょうか?

やったフリで通常稼働を心がけてみてはどうか?

詰めても処方が伸びることはありません。

処方してもらうために行動したほうが、後々を考えても効率良いのは当たり前です。

…ただこんなのは正論振りかざしているだけなのです。

世の中には一定数、無茶苦茶言ってくる上司、会社が存在すると思います。

やった事にして結果だけ報告すれば良いのではないでしょうか。

「依頼したのですが、今月購入は厳しいと言われて…」と、上司に言いましょう。

(実際は依頼する活動すらしていない)

怒られそうですよね。ただあなたが本当にやったかやらないかは別として、

結局怒られる事には変わりありません。上司は詰めたか詰めていないかしか見ていないので。

初めからやらないと決めていれば、少なくとも嫌な思いして薬局周りをする労力は減らせます。

無茶なお願いしている薬局から怒られる事もあるでしょう。それも無くなります。

労力をかけ、得意先から嫌な顔をされ、上司からも怒られるこの三重苦のうち、

わかり切った上司からの叱責にだけ耐えれば解放されます。

小さな地雷を踏んで耐えるのです。3回も地雷を踏んだら流石に身も心もボロボロです。

そんな無意味な事にメンタル削って仕事しなくても良いとすら思ってます。

根本的な解決にはなりませんが気の持ちようです。

 

上司からの叱責すら回避する技はないのか

単純明快で、営業目標を達成していればそうお咎めを受けることは無いのではないでしょうか。

上司としても、「詰められてはいないが達成してるし…言いにくい…」と思わせたら勝ちです。

簡単に書いてますがもちろん大変だとは思います。

ただ今まで詰め活動していた労力を、処方医回って攻略するようにリソースを変えたら良いと思います。

毎月詰め活動をしている人はそれだけで疲弊して、

本当の目標である「自社品の処方をどう増やすか?」という事を考える余裕もないはずです。

講演会企画しようかな、説明会やってみようかな、この別刷文献持って行って意見聞いてみようかな…とか、

まず前向きな事は考えられないのではないでしょうか。

しばらくは上司からの叱責で小さな地雷を踏み続けるかもしれませんが、

3個踏むよりわかり切った1個で良いですし、

処方が出始めて計画達成ともなれば、最後の一つも踏まずに避けられるのではないでしょうか。

 

卸さんとのすり合わせは納入連絡だけは欠かさずに

この詰め活動拒否スタイルで大事な?テクニックとして卸活動があります。

ある程度ターゲットにしている施設(病院、門前薬局)があると思うのですが、

その薬局から注文があったら連絡をもらうよう、あらかじめ卸に依頼しておきましょう。

上司が実績を確認できる前に、連絡をもらうのが大事です。

皆さんの会社も、購入された翌日PC等で実績を確認すると思います。

別に活動せずとも通常発注分、購入されると思うので、

「依頼して5箱は厳しかったのですが、なんとか3箱は…」

(3箱売り上げがあったとMSから連絡もらった場合)

と報告すれば良いでしょう。

そして翌日、上司は自分のPCであなたの3箱の注文を確認する、ということです。

理不尽な業務命令(詰め)はうまくかわしていきましょう。

メンタルを削る必要はありません。

この時期会社に行くのが苦痛…

朝は卸に行って、帰社する場合。(上司に帰ってこいと言われている)

「諦められる先を探して薬局回ってきます!」

と言ってサッサっと会社出てしまってはどうでしょう。

今はどこでも仕事できますし、薬局で詰めのお願いしに行くぐらいなら、

高ポテンシャル施設入って一例でも処方とってきたほうがよっぽど生産的です。

行くとこなければ、車の中で文献でも読んでいた方がマシです。

 

詰めた人を評価する上司の場合

計画を毎月コンスタントに達成し通期でも達成する人と、

詰めてきて単月ピークを作りながらも、通期では圧倒的未達という人、

当然会社が求めるべき人材は前者ですが、

後者の人を評価する天然記念物な上司がいるのだとか。

その上司が変わることがなさそうなら、即座に転勤を願い出ましょう。

そんな人に指導されることがもうストレスになるはずです。

前者の人のように、コンスタントに達成している人の希望は通りやすいと言えます。

無論転勤先も同タイプの上司であった場合は…会社ごと要検討ですね。

 

そもそも論、いい加減詰めは終わりにしないか?

ここまで書いてきた通り、詰め活動は明らかに非効率的であり、

営業現場を疲弊させて、自社品の普及という目標を著しく阻害する活動です。

またそれに管理職サイドが気づかないというのであれば、

現場MRとのミスコミュニケーションであり、マネジメントするに値しない人だと思います。

「会社としては指示していない。あくまでも現場の自発的な判断だ」

こんなことを言って詰めが行われていることから目を逸らす会社。

この考え方は非常に危険です。

なぜならば僕らが喜んで詰めに行って、喜んで疲弊して、未達で怒られて喜んでいることになってます。

辛い時に会社はサポートするどころか、さらに突き放してくるのは目に見えています。

 

この体質が根強い場合は、メンタル病む前に環境を変えてしまいましょう。

僕も過去プライマリー製品担当時は詰め活動をして、

「なんでこんなことやってるんだ?」と甚だ疑問でした。

会社と領域が変われば詰め活動をすることもなくなると思います。

少なくとも注射剤や専門領域(オーファン等)を経験した自分の体験としては、

今現在詰めをする事はありませんし、会社からは「詰めNG」すら出ています。

 

まとめ

・詰め活動はMRのモチベーションを大きく低下させる悪しき習慣

・やったフリして通常活動を心がけてみる。

・毎月詰め依頼が上からくるような会社はちょっと注意が必要

詰めをかわす具体的な活動をかけずに申し訳なかったのですが、

言われるがままに活動を続けて疲弊するよりは、

聞き流して通常活動を心がけるのも考え方の一つです。