高い評価は遠慮せず取りに行く-自分の活動棚卸しをしよう-

高い評価は遠慮せず取りに行く-自分の活動棚卸しをしよう-

そろそろ年末に向けて、一年の振り返りの時期ですね。

多くの企業は、一年の活動を評価する「評価会議」があると思いますが、

より高い評価を得るために行っておいた方が良いことを少し書き出してみます。

私見ですが、「遠慮せず高い評価を取りに行く」のは悪いことではないと思ってます。

評価の尺度と目指すところについて

企業によっても違うと思いますが、概ね5段階評価ぐらいに設定されているのではないでしょうか。

『素晴らしい5〜1頑張りましょう』だとすると、ほとんどの人は3点のところに集中しますよね。

5点、もしくは4点をコンスタントに取りにいきましょう、というのが本記事の趣旨です。

この評価尺度は企業ごとにばらつきがありますが、

「人よりもちょっと高いところ」を取りに行くための行動、考え方を書いていきます。

高い評価を得ることは、昇給に大きく影響する

結局お金かよ!という声もありそうですが、高い評価=高い待遇=モチベーションの源泉です。

3社経験して3社とも、3点よりは4点、4点よりは5点の人の方が高い昇給率を得られます。

3点の人で3-4%、4点の人で4-5%、5点の人では最大で10%Upという企業もありました。

昇給率は年間のサラリーに反映されるので、一回のチャンスが一年間に影響を与えます。

きちんと準備しないのはもったいないな、と思うのです。

わずか1%の差、されど1%の差

昇給率が1,2%上がってもなぁ…という意見の方。その差ってどんなもんでしょう?

仮にこんな2人がいたとしましょう。

『ベースサラリー600万円、ボーナス200万円=年収800万円』という2人がいたとします。

だいたい昇給はベースサラリー(基本給)で計算されるので、今回はボーナスを計算から省きます。

また多くの企業の場合(経験上)3点と4点の間には2%ぐらいの差があるので、差を2%としましょう。

Aさんは評価が3点でした:3%Upで翌年は618万円になりました。

Bさんは評価が4点でした:5%Upで翌年は630万円になりました。

その差は12万円の差です。2人は月当たり1万円の差になりました。

これぐらいの差ならたいしたことないんじゃ…?となりますね。

ただ実際にはベースが上がればボーナスの金額も変わりますし、

少し乱暴ですがこの二人が10年間同じ評価を取り続けたとすると、

ベースサラリーの差は20%以上開いてきているのです。生涯賃金にすると大きな差になるでしょう。

Aさんは600万円×(3%)*10=806.3万円+ボーナス

Bさんは600万円×(5%)*10=977.3万円+ボーナス

10年後、2人の差はベースだけで170万円ほどになりました。

どうせ同じ仕事をするのなら、給料が高い方がQOL上がるのは当たり前です。QOL上げていきましょう。

実際に評価が決まるまでのプロセス

「直属の上司だけで勝手に評価を決める」ということは過去経験がありません。

恐らくどの企業も、支店もしくは事業部単位で「評価会議」を実施していると思います。

複数の目を入れて、1人1人に妥当な評価をつけていくのです。

評価と昇給には原資が決まっています。この辺りは人事やファイナンス部門が握っている闇の部分です。

翌年の人件費の予算から「平均すると○%Upまで」のように決まっていて、

当然これをオーバーすることはできません。

「全員が4点で高い昇給率」になることは考えにくいのです。

ということで各チームの管理職は、自分の部下に高い評価を取るべく交渉合戦となります。

遠慮せずやったことはアピールしよう-上司は材料を探している-

アピールするポイントは以下の通りです。

・自分だけが行っている業務で得られた結果、良い影響を及ぼしたなど(プロモータ等)

・他の人よりも質、量で上回る活動(主幹講演会の集客、講演会後の実績の向上等)

・上記の点を、誰が聞いても(客観的に聞いても)人より優れていると思われるかどうか

あなたのチームには何人所属しているでしょうか?

2,3人ならともかく、多いと10人以上のチームを1人の管理職が束ねているケースもあると思います。

10人全員の細かな行動面まで把握してくれている上司はほぼいないと思いますので(失礼)、

「今年はこんなことをやりました」ということをアピールし、

交渉材料を増やしてあげることが必要です。

もちろんやって当たり前のことをアピールしても意味がないので、

「自分だけが工夫して取り組んだこと」とか、

「他の人よりも質、量が優れていた取り組み」とかをアピールするのが良いでしょう。

大事なのは独りよがりな考えにならないことです。

誰が聞いても「それは優れた活動だな」と思われることをアピールするのです。

コンピテンシーごとに求められる行動を書いておく

行動コンピテンシーなる物がありませんか?正直あんなの見ないですよね。でもちょっとだけ目を通しておきます。

・アピールポイントとコンピテンシーを結び付けます

・コンピテンシーに行動目標まである場合は、それを達成した(上回った)ということをアピールします

・コンピテンシーモデルは会社共通評価尺度です。ぐうの音も出ないほど揺るぎない評価を取りに行きます

評価会議でアピールしてもらう材料を出したら、次は上司に交渉してもらわないといけません。

会社が定めているコンピテンシーモデルと紐づけておけばより盤石です。

「客観的に見て優れた活動が何もないな」という人

手厳しいですが今年はアピール見送りましょう。

毎月ちょっとだけ活動を振り返って、

・何もなければチャレンジして材料を増やしていきます

・人と同じレベルだな、と思ったらあなただけの工夫点を追加してみます

大事なのはチームメンバーを蹴落としたり、活動を阻害する取り組みではないこと。

例えばプロモーターだからと言って、むやみやたらにトレース表を作っても良い結果は生まれません。

加えて内勤系の工夫点はあまり評価されない事が多かったですね。僕らの仕事は営業ですので。

月一回程度、自身の行動を「棚卸し」しておく

材料を探しておく意味でも「今月はこんなことやったな」レベルの棚卸しをおすすめします。

ノートに書き留めておくとか、エクセルにまとめて置くとかしておいて、

定期的な上司との面談の時にフィードバックを受けておきます。

この段階で活動が認めてもらえていない場合は、評価会議で交渉してくれる可能性は低いので、

「上司も納得のいくレベル」をきちんと探っておきましょう。

キャリアアップ、キャリアチェンジにも高い評価は必須

MR以外のキャリアを考えている人は特に重要です。

社内公募などがかかった際、当然ですが優秀な人が欲しいと思っていて、

過去の査定(評価)が良いことでマイナスになることなんてあり得ません。

社内からアプライしてきた2人のうちどちらも甲乙つけがたい…というシチュエーションで、

過去高い評価を取得し続けている(持続性がある)というのは大きなPRポイントです。

上司の好き嫌いだけで評価が決まってしまう…と嘆く人へ

これは大きな問題ですよね。実際介入する術がないというのも正直なところです。

例えばその上司の「好き」の部分はどんなところでしょう?

人として媚びるのではなく、上司が重視する仕事内容を重点的に取り組むのはいかがでしょうか。

ある程度上司も納得のレベルまで引き揚げた上で、

前述した「あなただけのPRポイント」をアピールするのが良いのではないでしょうか。

「飲み会に参加するかどうか」で評価するような上司の場合は目も当てられませんが…

一生同じ上司であるわけではないので、腐らず機会を伺うのが良いと思います。

遅かれ早かれそれ系の上司は淘汰されていくと思います。

まとめ

・高い評価=高い昇給=仕事のモチベーション!QOL上げていきましょう!

・自分だけのアピールポイントを作る。それが客観的に優れているか?

・キャリアアップ、キャリアチェンジを考えている人こそこだわるべき

書いてて思ったのですが、活動をまとめる作業は転職でも役に立ちますね。

普段からまとめておいたら、面接で聞かれたとっさの質問にも返答できそうです。

ちょっと一手間加えて、QOL上げていきましょう。