【2019年を振り返って】激動の製薬業界を振り返る MRの未来は

【2019年を振り返って】激動の製薬業界を振り返る MRの未来は

今回は完全自分語り&来年の決意表明みたいな記事となります。

何か持って帰ってもらえる記事ではないかもしれませんが、

私見を踏まえて、今後の製薬会社での働き方を考えてみました。

製薬業界は厳しい局面を迎えている

2018年〜2019年にかけては早期退職の募集が各社相次ぎました。

国内大手、外資大手含むほとんどの製薬会社が早期退職を募集したのではないかと思います。

背景として大まかにまとめると以下の要因があります。

・プライマリーケア領域の相次ぐ後発品の発売

・デジタルツール普及に伴う、人海戦術方針からの脱却

・社会保障費増大に伴う、薬価削減への圧力

企業として収益を維持するため、人員削減を行なっています。

客観的にみて順調な事業を行なっているとみられる第一三共や中外製薬でさえ、

戦略的に人員削減を行なっているのが現状です。

また2019年は年初から超大型合併が発表されました。

ブリストルマイヤーズ社によるセルジーン社の買収です。

この影響でセルジーン社は解体、皮膚科領域(オテズラ®︎)事業部はアムジェンに吸収されました。

今後もこの早期退職と積極的M&Aの波は変わらないでしょう。

 

製薬会社は将来性がない業界なのか?

薬剤の開発が難航しております。

既存薬との差別化を証明できず、後期開発Phaseで失敗が発表されることも多々ありました。

代表的なものがアルツハイマー治療薬。本年多くの企業が開発中止を発表しました。

アデュカヌマブは一点申請の流れですが…少し物言いがつきそうな結果です。

他には大日本住友製薬が時期主力領域として捉えているオンコロジー 領域。

臨床試験結果が振るわずかなり苦戦しています。

このようにコンスタントに新薬を出し続けるビジネスモデルに若干ブレーキがかかっています。

とはいえ、現在もまだ高収益の産業です。

特に製造業の中では高い営業利益率ですね。

高い利益率にも関わらずなぜ人員削減を進めているのか?

それは将来を見越して、資金に余裕のある今のうちに整理しておきたいという思いの表れです。

今後のMRはどうなっていくのか?

人員削減の流れはそのまま続いていくと思います。つまりもう少し人数は減っていきますね。

これは働いている人であればある程度実感されているので無いでしょうか。

また今年から本格施行した「情報提供ガイドライン」の存在、

MRとしての活動そのものに制限をかける強力なものです。

各社問題を起こされるようであれば何もして欲しく無いと言わんばかりに、

ガイドライン以上に厳しく、MRの活動に制限をかけている企業もあると聞きます。

やれることがない営業人員はそのままPIP対象…こんな未来があるかもしれません。

このままMRにしがみつくべきなのか?見切りをつけるべきか?

この問いに対する回答は一人一人違うと思います。

自分に向いていない、働くモチベーションが無い、面白く無い、

こういった人は他業界を視野に早急に行動に起こした方が良いと思います。

具体的には「すぐに転職!」とかではなく、

「やりたいことは何か」、「必要な資格(スキル)は何か」を確認して行動することです。

今の仕事と並行しつつ、英語の勉強をするも良し、金融系の資格勉強をするも良し、

プログラミングを勉強するも良し…とにかくなんらかの行動が必要だと思います。

 

MRとして仕事をする場合。

製薬業界は今後の新薬開発がある程度見通せる産業です。

もちろん開発がうまくいかないこともあります。

それでもPhase3に5成分ある会社と、1成分しかない会社とでは世に出てくる可能性が違うでしょう。

また今後参入する領域で、時代は確かにスペシャリティケアユニットの流れです。

未経験で応募できる会社も増えてきました。そうしたことも視野に入れて情報収集すべきです。

 

MRから他の職種になる場合。

狭き門かもしれませんが、マーケティングやMSLなどの関連ポジションへの異動、

あとはそのまま管理職になるパターンもありますね。僕の知人で人事部に異動願い出て通った人もいました。

いずれにしても大事なのは、きちんと情報を集めることと、

然るべき時のために自己啓発を怠らないことではないでしょうか。

自分の仕事に対するスタンスについて

弊社は幸いにも情報提供ガイドラインに準拠した活動(自社の特別制限がない)企業であるので、

疾患の啓発活動、治療するメリット、自社医薬品の特性など、

色々と医師とディスカッションできる環境が残されています。

そのため個人的には、楽しく仕事ができていると思います。

 

とはいえ僕は人生の全てを仕事に捧げているわけでもないので、

早く帰って子供と過ごす時間を確保したり、有給をとって家族で出かけたり、

ライフワークバランスはかなり意識しています。

一言で言うと「そんなに一生懸命頑張って」いません。

 

僕が考えているのは、最小限の労力で最大限の効果(結果)を発揮することです。

そのため「訪問回数を増やそう」と思ったこともないですし、

訪問する先はABC分析を行い、高ポテンシャル先のAに集中、Bは余裕があれば、Cは未訪問です。

あわよくば一回の面談で全てこちらの意見に納得してもらいたいがために、

質問内容を真剣に考えて、医師の興味あるデータをすぐに提示できるように準備します(SPIN話法)

今やるべきことは何か。これは意識高い系ですか?

一度、匿名の捨てアドからブログを通じて連絡をもらったことがあり、

「意識高い系のブログは目障りです」といった趣旨のコメントをもらったことがあります。

これはこれで貴重なご意見です。きちんと目を通していただいているので嬉しいのですがw

ただ上記の通り、僕は「最小限の労力で効果(結果)を得よう」としているので、

そこまで意識が高いわけではありません。

MRと言う仕事は、「業務の進め方」について教えてくれる人が少ない、

割と孤独な悩みを抱えている人が多い職業だと思っています。

そのため自分が考えている仕事のやり方などはこれからも公開していくので、

そうした悩んでいる人へ、少しでも参考になれば良いと思って書いています。

まぁこれが意識高いと呼ばれるのかもしれませんね。

 

年末ということもあり少し毒を吐きますが。

我が家は家庭事情で僕が働くしかないので、

たとえ意識高い系と揶揄されても僕が働くしかありません。

なんと言われても構わないので、やることをやるだけです。

今なんとなくぶら下がっている人は今後厳しい局面を迎えるかもしれません。

早期退職という名目で追い込まれている人は沢山います。

一度ターゲットになったら逃げられません。そのリストに載ってはいけないのです。

僕はそのリストに載るわけにはいかないので、仕事の結果も悪目立ちしないような成績で、

英語も勉強したり、資格試験の勉強をしたり、社内異動で新しいポジションが出てきたときには、

自信を持って手を挙げられるように日々努力しています。

やることやらずに「意識止まっている人」が次のリスト入り候補だと思います。

 

まとめ

今回まとめることがなく単なる自分語りがメインの記事となってしまいました。

確かに事業環境は厳しく、MRへの風当たりも強い昨今ですが、

会社がなくなるわけではありません。ということはなんらかの仕事はあるわけです。

これから新しく生まれる仕事に従事できるかどうか?

その時のために自己研鑽をしつつ、仕事面でも結果を出す。

厳しいからこそ踏ん張りどころではないかなと思っています。

 

本年も多くの方にお読みいただきありがとうございました。

2020年もどうぞよろしくお願いいたします。